Mercedes-Benz
メルセデス・ベンツ
保育社から「世界の名車」第16巻を上梓した時、メルセデス・ベンツに対してつけた惹句は「自動車の王道を行く/世界の最高であり/スタンダード ―― メルセデス・ベンツ」。いまもそうだが、泰然自若とした雰囲気とともに、つねに注目を集めるブランドである。
初めてこの世に「自動車」というものをたらしたブランドは、その後もずっと世界のお手本というようなポジションを守り通している。安全とか「エコ」とか、自動車に課せられてくる大きな命題に対しても、慌てて急ぎ過ぎることなくメルセデスならではの規範で対応する。口で言うのは簡単だが、それを長きにわたってつづけている確かさのようなものが、メルセデス・ベンツの真骨頂というものだろう。
初めてこの世に「自動車」というものをたらしたブランドは、その後もずっと世界のお手本というようなポジションを守り通している。安全とか「エコ」とか、自動車に課せられてくる大きな命題に対しても、慌てて急ぎ過ぎることなくメルセデスならではの規範で対応する。口で言うのは簡単だが、それを長きにわたってつづけている確かさのようなものが、メルセデス・ベンツの真骨頂というものだろう。
■ スマート4/2 /Smart four/two
*MERCEDES-BENZ MODERN*
ミレニアム前のことだったと思う。イタリア、フランスと取材で出掛けた時、パリでやけに目についたのが、小さく文字通りスマートなシティ・コミュータ風のクルマであった。コンパクトなボディに派手なカラーリング。これは日本でもヒットする、いやヒットすればわが国の交通事情も少し変わるだろうに、と思ったのを憶えている。
いうまでもない、それが時計のスウォッチ社とダイムラー社がタッグを組んで送り出した「スウォッチ・カー」であった。なにが、といってその2色に塗り分けられたカラーが素敵であった。その色合い、存在をみてしまえば、もうパワーがどうの足周りがどうの、なんていうもろもろはどうでもよくなってしまう。こんな素敵なのりもので買い物に出掛けたら気分がいいだろうな、そんなことしか頭になくなってくる。スウォッチならぬスウィッチを切り替えられてしまうのだ。
待望のうちに2000年からわが国にも正式輸入がはじまるが、それは「スウォッチ・カー」のMCC社からスウォッチ社が撤退、完全にダイムラー・クライスラーの傘下に入ったのと時を同じくする。2002年からは社名も「スマート」社になった。
それにしても、軽快なコミュータ。使い途に割り切りさえできれば、こんなに明快なのりものはない。遊び用のスマート・クロスブレードやスマート4/2エレクトリック・ドライヴなどの話題を含めて、ライフスタイルで選べばちょっとした自己主張にもなる。
タヌキネコ says:
二人しか乗らないのに大きなワンボックス、それに対してスマートはスマートを感じさせるよね。