20) ホンダ・シティ・カブリオレ

Honda

ホンダ

ホンダがメーカーとしてとても興味深いものだ、と思ったのはその会社のなりたち、本田宗一郎さんというカリスマの存在だけでなく、「社風」そのものが情熱的であるということを直感していたからだろう。若かりし頃、注目すべきはソニー製品、カメラはオリンパス、クルマだったらホンダが面白い、などといっていたものだが、解る人は解ってもらえよう。ホンダSシリーズ、NやZといった「軽」、そしてシビックという流れは、そのまま自動車を取り巻く環境の変化を思わせる。それにしても、ホンダが大メーカーになるに連れて、クルマ好きのことなど考えてくれなくなった、とホンダ党の友人某は嘆いたものだが、CR-X、ビート、NSXなど時機をみては、かつての片鱗を伺わせる。
■ホンダ・シティ・カブリオレ/Honda City cabriolet
*HONDA CLASSIC*

 数あるホンダ車のなかで、忘れられないもののひとつに初代シティがある。シティそのものもなかなか主張があって面白いものだったが、ピニンファリーナの手を借りたというシティ・カブリオレは、もうひとつのシティ・ターボとともに、クルマ好き脳を刺激する。
 もともとが1.2L級の小型車だから、走らせて痛快というわけではないのだが、いったん幌を降ろして走り出せば、気分は一新されてしまう。ボディ・カラーも12色が揃えられ、たとえばオレンジとかピンクとかエメラルドだとか、お気に入りがいくつもあった。

世界の名車11「HONDA」(保育社)

 ホンダ・スポーツから初代のシティ、特に登場したばかりのシティ・カブリオレまでをまとめた。ホンダS600、S800といった永遠の名作はもとより、シティ・カブリオレやシティ・ターボなど、いまだ忘れられない傑作も含まれている。それよりも、ホンダNや「ステップバン」には苦労した。いまでこそ、愛好家がいて綺麗にレストレイションされたものも少なくないが、当時はちょうどそうした機運もなく、ほとんどが乗りつぶされてしまっていたのだった。

One thought on “20) ホンダ・シティ・カブリオレ

  • サクラ1号 says:

    シティっていうとスネークダンスのCMを思い出します。なにしろ面白そうだったもんね。安くて4人乗れてワイワイできそうなカブリオレは、今でも欲しい! どこかに程度のいいの残っていないかなあ(H1号)

ヒイキのイケン:

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