Fiat
フィアット
イタリアの巨人といわれたフィアット。一時期はフェラーリもアルファ・ロメオもランチアもマセラティも……傘下に収め、ということはイタリアの自動車はほとんどすべてがフィアット、というような時代もあったほど。賢明なことに、それぞれのブランドのヴァリウを活かしつつ、フィアット自身は分を弁えているかのように、小型車、大衆車、量産上級車などをつくりつづけてきた。
じゃあフィアットはつまらないか、というとそうでもない。フィアット500、600、のちのちのパンダといった小型車はキャラクターに富んでいたし、アバルトの名を借りたフィアット124アバルトや131アバルトなど、はたまた小型スポーツのフィアットX1/9など忘れられないクルマをいくつも送り出している。
あまりにも普通だったから忘れてしまっている、そんなモデルもあって、大フィアットは捨て置けないブランドのひとつ。
じゃあフィアットはつまらないか、というとそうでもない。フィアット500、600、のちのちのパンダといった小型車はキャラクターに富んでいたし、アバルトの名を借りたフィアット124アバルトや131アバルトなど、はたまた小型スポーツのフィアットX1/9など忘れられないクルマをいくつも送り出している。
あまりにも普通だったから忘れてしまっている、そんなモデルもあって、大フィアットは捨て置けないブランドのひとつ。
■ フィアット・バルケッタ/Fiat Barchetta
*FIAT NEW*
ユーノス・ロードスターのフォロワーとして、1995年に登場したのがフィアット・バルケッタ。バルケッタとは小舟の意味で、初期のフェラーリ166バルケッタなどで知られる。小さなオープンということで、それをそのままネイミングにしてしまった。
基本的にはフィアット・プントのシャシーが用いられるが、ホイールベースを2275mmと短縮したおかげで、2シーターの軽快なオープンに仕上がっている。エンジンも直列4気筒1.8Lエンジンを横置き搭載するFWD。スタイリング的に同時期のクーペ・フィアットと相通じるものを感じたりするが、クーペの方がひと回り以上大きいし、クラスも上だ。
全体的にクラシカルな、ということはオープン・スポーツカーの本来的な味わいを残すよう努力されたあともみられ、それこそ少し手のかかる趣味性のある実用車、といったまとまり。ソフトトップを畳んでオープンで走り出せば、コンパクトで軽快な走りが楽しめる。
2002年に生産が終わって2年ほどして突如再登場するが、わずか数年でフェードアウト。その頃には、各国でオープン・スポーツカーが百花繚乱のようになっていたのだった。
タヌキネコ says:
新車で買えたライト・スポーツカー、先日某所で捨てられたバルケッタに遭遇して、ショックだったなあ。