Chevrolet
シヴォレイ・コルヴェット
趣味人にとって、アメリカ車はひとつ別世界のようなところがある。基本的に大量生産を旨として発展してきた米国車は、趣味的にみて惹かれる要素がなかなか見出せなかったりする。桁違いの排気量でパワーを得る「無差別級」というのも馴染まない。
だが、もちろん例外もある。コルヴェットはその最たるもののひとつ。1950年代に誕生し、時代とともに姿かたちを変えつつも、つねに有り余るパワーの豪快なスポーツ・モデルとして位置づけられている。初期のコルヴェットは、いかにもアメリカンといったおおらかさのなかにあったが、しだいに欧州風のテイストも身につけ、ファン層を拡大している印象もある。
とはいえ、やはりアメリカン。2人の乗員のためには大きすぎるほどのスペースとパワーを持って、ひとつの世界をつくり出している。
だが、もちろん例外もある。コルヴェットはその最たるもののひとつ。1950年代に誕生し、時代とともに姿かたちを変えつつも、つねに有り余るパワーの豪快なスポーツ・モデルとして位置づけられている。初期のコルヴェットは、いかにもアメリカンといったおおらかさのなかにあったが、しだいに欧州風のテイストも身につけ、ファン層を拡大している印象もある。
とはいえ、やはりアメリカン。2人の乗員のためには大きすぎるほどのスペースとパワーを持って、ひとつの世界をつくり出している。
■ シヴォレー・コルヴェット/Chevrolet Corvette
*CHEVROLET CLASSIC*
米国で随一といっていい、スポーツカー・テイストを保ちつづけてきた伝統のモデル。1953年に発表された初代C1系コルヴェットから数えて、2013年に発表されたC7系まで、姿かたちは変えつつも伝統的な名前はずっと保たれている。大柄なボディに大トルクのエンジンを搭載し、ただただ豪快に走る。いかにも大陸的ではあるけれど、それはそれで魅力に充ち満ちている。
数あるコルヴェットのなかから採り上げるのは、五代目に当たるC5系。いかにもアメリカン、という味覚が色濃く残っているモデルだ。全長4.5m超、その半分近くあるようなロング・ノーズ、グラマラスなボディはFRPで形づくられ、ダイナミックなスタイリングを実現している。2655mmのホイールベースのフロントミドにV8アルミ・エンジン、リアにギアボックスをレイアウトしたトランスアクスルが導入されている。5.7Lという大排気量で350PSという強烈なパワーを発揮する。
こうしたスペックを繰っていくと、アメリカンもずいぶん欧州風になっているなあ、という印象を受けたりするが、それでも他を圧倒するパワー、スタイリングで存在感に不足はない。コルヴェットには変わりないが、このC5系を境に少しテイストを変えている、そんな印象を受けた。