92)ケイターハム・スーパー・セヴン

Caterham

ケイターハム

ケイタハムはもともとロータスの販売店を営んでいたグラハム・ニアーンが、ロータス・セヴンの生産中止を訊いて、その製造権をジグなどとともに買い取り、ケイターハム・ブランドで送り出したところにはじまる。もともとロータス信者だったニアーンのこと、当初こそFRPボディの「S4」セヴンを再生産していたのだが、すぐに人気の「S3」ボディに変更してヒットした。
友人Kがロータス時代のスーパー・セヴンを購入した。学生時代からラリイで遊んでいた彼は、会社勤めがはじまると、どうにも体がなまってしかたなかったようだ。で、手にしたのがスーパー・セヴン。なるほど、チューニングしたマシーンに最も近いひとつ、というものかもしれない。乗ってみてよと促され高速を走ったりしたのだが、隣りに乗ったカミサンのポニイテールが前方になびくのに驚いた、セヴンの初インプレッションだった。
■ ケイターハム・スーパー・セヴン/Caterham Super Seven
*CATERHAM  CLASSIC*

 スーパー・セヴン」の名は、クルマ好きにとってひとつの頂点を表わす呪文のようでもある。なにしろスパルタン。走る愉しみ以外のなにも持たない、だから波長が合えば逆に虜になって離れられないセヴン乗りを生み出すことになる。しかし、注意しなければならないのは、スーパー・セヴンにはその先がない、いうなれば「最後の皿」だということ。それはメーカー自身も感じていることのようで、「BDR」モデルや「JPE」モデルなど、これぞ究極と思われる高性能モデルが次々に登場させてきて、どこまでいってしまうのだろうと思わせたりした。軽量命のスーパー・セヴンは。初期のベイシック「ケント・ユニット」搭載車でも充分以上に速くてスリリングだ。

 ロータス社の最初の成功作、ロータス・セヴンが1970年代に生産中止になったとき、ロータス社のディーラーのひとつであったケイターハムが、生産権、生産治具などを譲り受けケイターハム・セヴンとして生産を開始。ロータス時代の最終モデルではなく、もう一世代前の「シリーズ3」にしたところから人気は定着した。
 当初はエンジンもロータス製を使用していたが、生産中止となってからは「ケント・ユニット」をベースに、もともとがシンプルでキット状態で販売されていた自由度を遺憾なく発揮、各種チューニングした高性能エンジンを選んで搭載した。最近では日本のスズキの「軽」エンジン搭載車もつくられるほど。
 いずれにせよシングル・パーパスのスーパー・セヴンは、走らせることを愉しむクルマ好きが存在する限り、永遠のスーパースターでありつづけよう。

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ヒイキのイケン:

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