05) Alfa-Romeo Giulia 1300GT JuniorZ

Alfa-romeo

アルファ・ロメオ

イタリア車が面白い、そのきっかけはアルファ・ロメオだったろうか。1960年代までのクルマ趣味において、アルファ・ロメオはイタリアンの主流であった。五感にダイレクトなスタイリング、サウンド、走り振りなど、誰が見ても格好よかったし馴染めた。周囲にアルフィスタが多く居たこともあって、身近かではあったが所有するまでにはいたらなかった。
 それにしても、アルファ・ロメオは多彩だ。クーペ・ボディは時代時代でどれもがスタイリッシュだったし、それにスペシャル・ボディというべきカロッツェリアメイドの「スペチアーレ」モデルが加わる。スパイダーも同様。持てることならミニカーのごとくに時代ごとにそろえたくなる。それだけでなく「ベルリーナ」、サルーン・ボディがこれまたなかなかの個性派揃い。
 ジゥリア・スプリントをはじめとして、いまでも街ですれ違うと「いいなあ」と思わせるアルファ・ロメオは少なくないし、アルファ156をはじめとする一連のモダンカーもひと味ちがうクルマ生活を与えてくれる。
■ アルファ・ロメオ「ジュニアZ」/Alfa-Romeo Giulia 1300GT JuniorZ
*ALFA-ROMEO CLASSIC*

 数あるアルファ・ロメオのなかで、アマノジャクな選択として採り上げるのは「ジュニアZ」だ。いうまでもない、カロッツェリア・ザガートのつくり出した、スタイリッシュなボディが魅力のクーペだ。中身はジウリアのクーペだが、まるでショウに飾られたモデルそのままのようなボディは、量産品とはひと味ちがったエレガントさをみせる。
 綺麗なバラにはとげがある、というのか、ルーミイな室内は夏など温室になってしまうとオーナーは嘆いていたが、少しの我慢を差し引いても余りある魅力。眺めているだけで、うっとりとした時間が過ごせる類の美しさ、なのだ。
 もしも、もしもだが「ジュニアZ」などを手にしてしまったら、もう永遠に離れることなどできなくなってしまう。フロント周りに、大きなサイド・ウィンドウの部分に、そしてかっちりとエッジのたったリアに至るまで、とにかく、チャーミング・ポイントの多い飽きることのないスタイリング。「一生の宝」ということになってしまうはずだ。

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ヒイキのイケン:

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