名車を「生む力」

やっぱり
クルマは
いいもんだ

クルマをつくった人

●クルマをつくった人
 われわれが大好きなクルマ。そんなクルマを生み出した人たちは、まさしく「憧れの自動車人」。機会あるごとに、その憧れの自動車人を訪ねた。われわれが「好きのポイント」になる部分を、いかに彼らは創造したのか。閃いたのが熟慮の末に出てきたものなのか。伝説のようになっている物語は本当なのか。直接お訊きした自動車人のことばは、まさしく「宝もの」だ。
 それにしても、自動車産業などという大きな組織からはなかなか生まれ得ないものが、奇跡的に世に送り出された事例。そこには運やタイミングといった運命的なものが介在していたりする。逆に、世に生まれ得なかった逸品というようなものも少なくない。歴史のなかに埋もれてしまったクルマたちにも、大きな興味が湧いてくるのだ。

■名車を「生む力」
*クルマは斯くも面白い*

「時代をつくった3人のエンジニア」とサブタイトルが付けてあるが、トヨタ2000GT、ホンダ・シビック、ユーノス・ロードスターのそれぞれを生み出すに中心的役割を果たした人物というべき3人にインタヴュウし、それぞれの思いを語っていただいた。純粋にクルマが好きという立場でお訊きしたそれぞれのストーリイは、とても興味深いものであった。こうした先人の思いは、ともすれば巨大な自動車産業に埋もれてしまいがちだが、是非とも書き留めておかねばいけないことだ、という思いはいまも強い。1960年代のトヨタ2000GT、1970年代のSB1系シビック、1980年代末のNA系ロードスターと時代背景のちがい、誕生する過程のちがいも面白かった。

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