人
やっぱり
クルマは
いいもんだ
クルマを治す人
●クルマを治す人
クルマが好きだから、クルマに携わっていきたい。いわゆる「スペシャル・ショップ」「専門ショップ」のボスは、同時にわれわれクルマ好きの先生でありリーダーでもあった。彼らの存在があったからこそ、好きなクルマを安心して維持できている。いろいろな知識も彼らから注入されている。彼らのキャリアは是非とも書き留めておきたいテーマであった。
いわゆる「スペシャル・ショップ」が情熱豊かなボスたちによって現われはじめたのは1970年代だろうか。次第に、輸入ディーラーや国産車の工場、街の修理工場などとは棲み分けが生まれるようになって、すっかり定着してくる頃、その「スペシャル・ショップ」を中心として愛好家のクラブが生まれたり、ひとつの趣味の「場」になったりしたのだった。
■「クルマ好きを仕事にする」(2000年、二玄社)
*クルマは斯くも面白い*
「アルファ・ロメオに熱意を注いだ「コーヘイさん」こと鈴木康平さんがアルファ・ロメオに出遇って、伊藤忠オートに入って、大沢商会に移って、最終的には独立してアルファ・ロメオの専門ショップ「ガッタメラータ」に至るまで、ずっと好きなアルファ・ロメオに携わってきた半生は、クルマ好きにとってとても興味深いものであった(残念ながら2012年12月に亡くなられた)。簡単にいってしまうことはできないけれど、シアワセでちょっと羨ましくなってしまうではないか。ほかにモーガンオートの高野さん、ガレージイワサの岩佐さん、日本計器サービスの野尻さん、ツール・ド・フランスの加藤さん、パラノイアの清水さん、Tタックの小暮さんを訪ねた。皆さんそれぞれにクルマ好き、その情熱の大きさを感じた。