2)アバルト「エッセ・セッセ」

Abarth

アバルト

イタリアの「火の玉ブランド」と名付けたアバルトは、もっとも興奮させられるブランドのひとつといっていい。小さいくせにスタイリッシュ、排気量も小さいくせにカリカリのチューニング。ボディはカロッツェリア・ザガートがアルミで丹念にこしらえ、エンジンは「アバルト・マフラー」でとどめを刺す、なにはともあれ好き者が好き者のためにつくったようなブランドなのだ。とても繊細で「飼い馴らしにくいサソリ」といわれたアバルト、本当にそんなに大変なのか、と実際に飼っていたりもした。その購入、メインテナンス、維持、いろいろ勉強になったなあ。懲りずに、いまも欲しいクルマの最右翼。
■アバルト「エッセ・セッセ」 /Abarth SS
*ABRTH NEW*

<アバルト:イタリアの「火の玉ブランド」と名付けたアバルトは、もっとも興奮させられるブランドのひとつといっていい。小さいくせにスタイリッシュ、排気量も小さいくせにカリカリのチューニング。ボディはカロッツェリア・ザガートがアルミで丹念にこしらえ、エンジンは「アバルト・マフラー」でとどめを刺す、なにはともあれ好き者が好き者のためにつくったようなブランドなのだ。とても繊細で「飼い馴らしにくいサソリ」といわれたアバルト、本当にそんなに大変なのか、と実際に飼っていたりもした。その購入、メインテナンス、維持、いろいろ勉強になったなあ。懲りずに、いまも欲しいクルマの最右翼>とイノウエは書いているけれど、いまや、「アバルト」といって、かつてのオリジナル・アバルトともいうべき一連のクルマよりも、速いフィアットとしてのアバルトを思い浮かべるヒトが圧倒的であろう。
 だからこそ、オリジナル・アバルトの魅力を語りたくもなるし、それに拘る熱心家の存在も貴重になるのだが、一方で、現代のアバルト・アレインジメントの巧みさにも興味ないわけではあるまい。

IMPRESSIONS アバルトに乗る粋:ABARTH esse-sees
 現代のアバルトたる小さな「サソリ群」は、フィアット500ベースではあるものの,かつてのようなフィアット・アバルトではなくアバルト単体の名前になっている。「esse-sees」はSSをエスエスと書くが如しで、「エッセ・エッセ」と読む。乗れば速いぞー、という感想になるに決まっている、とお思いだろうが、その通りだ。その通りだけれど、かつてのアバルトの名前から想像するようなじゃじゃ馬を想像すると、あまりによく躾けられているのに拍子抜けしたりする。
 とはいえ,コンパクトなボディにひと回り高いチューニングのパワーユニットの組み合わせは、もう愉しい走りの王道というようなもの。それに加えて,このアバルトSSの場合は愛嬌あるボディ・スタイリング、さらには飛び切りのボディ・カラーまで加わっているのだから,クルマが好きなんですよ、というだけでなく、個性的な乗り手のセンスまでが主張できる。
 現代のフィアット500はそのキャラクターから、おそろしい勢いで繁殖している。若奥様の格好の足、という印象が定着しつつあるが、それにクルマ好き要素を加味するとアバルト、解りやすいけれど、なかなか魅力的な選択肢ということができる。

ヒイキのイケン:

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