カメラ年鑑

やっぱり
クルマは
いいもんだ

デザインする人

●デザインする人
 クルマの魅力の一番は、なんといってもその美しいスタイリングだろう。もちろんメカニカルなエンジンルームなどを見て、ハッとさせられることもあるけれど、まずもって目の前におかれたクルマの美しさに魅了されてしまうことが多い。もっとも工業製品たるクルマの場合、ホイールベースにはじまって居住性の確保、コンポーネンツのスペース、さらには生産性のことなど要件がたくさんある。だからこそでき上がったクルマの美しさは格別だったりするのだ。
 カメラもある部分では同じようなものかもしれない。機能的でありながら、そこに美しさが宿っている。趣味人を惹き付けるなにか、「男の趣味対象」として、欠かせぬものの条件のようだ。

■「2010年「カメラ年鑑」(日本カメラ社)
*クルマは斯くも面白い*

 カー・デザイナーが設計したカメラという題材で、斯界の大先輩である高島鎮雄さん、写真家の飯田鉄さんと座談会をさせてもらった。高島さんはクルマだけでなく、カメラ、時計の大家として広く知られる博学の人。佳き時代の「カーグラフィック」誌にいくつもの名作を残している。このときのメインはデ・シルヴァさんデザインの新発売ライカM9チタンだったが、話はあちこちに飛んでとても面白かった。まとめた編集者は大変だっただろうが、われわれは大いに楽しませてもらった。

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